お知らせ

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2020年11月01日
今、医療保険制度改革が必要なわけ

 新型コロナ感染拡大防止への対応は重要ですが、その陰に社会保障にとって深刻な問題が存在しています。それは、急速な高齢化と現役世代の減少により、医療保険制度が存続の危機に瀕していることです。特に世代間・世代内の給付と負担のアンバランスが拡大し、現役世代の負担が限界に達しています。「団塊の世代」が後期高齢者(75歳以上)になり始める2022年以降、この状態がさらに顕著となり、医療保険財政が急速に悪化、崩壊しかねません(表を参照)。

 健保組合・健保連はこれを「2022年危機」と名付け、国民皆保険制度を維持し、現役世代を守るために、①高齢者医療費の負担構造の見直しによる給付と負担のアンバランスを是正する②医療(保険給付)費を適正化し、限られた財源を大切に使う③保健事業の推進で健康な高齢者、「支える側」を増やす――などを緊急の課題として、政府などにその早期実現を強く訴えてきました。

 政府もこうした動きを受け、全世代型社会保障検討会議を設置し、昨年12月に社会保障各分野の改革の中間報告をまとめました(コラム参照)。しかし、今回の新型コロナの感染拡大により、今年夏の最終報告の取りまとめや関係審議会における意見の集約は、年末に先送りされたのです。

 

 

 

Column   高齢者医療見直しに一定の方向性

  政府の全世代型社会保障検討会議が2019年12月にまとめた中間報告には、改革の視点の1つに、年齢でなく負担能力に応じた負担を徹底し、「全世代が公平に支える社会保障」を掲げています。医療分野では、75歳以上の後期高齢者の支払う窓口負担について、現役並み所得の3割を維持した上で、「一定所得以上」の人の自己負担を2割とする。大病院における患者の集中を防ぎ、かかりつけ医を強化するため、大病院の外来受診時の定額負担を拡大する――などを盛り込みました。

 

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