お知らせ

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2019年11月01日
生活習慣病で後発薬優先使用 医療費3100億円の抑制効果

 政府は8月末、2020年度予算の各省庁からの概算要求を締め切りましたが、一般会計の総額は6年連続で100兆円を超えました。年末の予算編成では、社会保障費の伸び(自然増)を5300億円程度に抑えるため、来春に予定されている診療報酬(医療や薬の公定価格)の改定などが焦点になる見込みです。

 薬価の改定のポイントの1つは、後発医薬品(ジェネリック)の使用促進です。新薬の特許期間が過ぎると、他の製薬会社は同じ有効成分の薬を安く製造・販売することができます。これが後発薬です。しかし、患者が希望しなければ医師は従来の高い薬を処方しがちです。 

 健保連が8月23日に公表した試算では高血圧や脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病の治療に後発薬を優先的に使用することで、医療費(薬剤費)を年間約3100億円削減できることが分かりました。また、残薬が年間約500億円に達するといわれていますが、医療機関の業務負担軽減にもつながる「一定期間、繰り返し利用可能な処方せん(リフィル処方)」の導入で、年間362億円の医療費を減らせることも分かりました。

 リフィル処方のメリットは、患者が医療機関に行かなくても薬局で薬を受け取れるようになり、医療費(診察・処方せん代)の削減につながることです。試算は症状が安定し、繰り返し同じ処方が見込まれる40歳以上の生活習慣病患者の薬の処方を、90日に1回の受診に想定したケースです。

 後発薬の優先使用やリフィル処方の導入で、患者の医療機関窓口での自己負担も軽減されるだけでなく、健保組合など保険者の財政安定化にも資することになります。

 高齢化などに伴い国民医療費は年1兆円ペースで増加しており、保険者の財政を圧迫しています。健保連・健保組合は国民皆保険制度を維持していくため、今後もデータ分析を行い、エビデンスに基づいた方策を国の審議会などに提案していきます。

 

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