お知らせ

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2019年07月01日
消費税引き上げを前に “見えない増税”にも注目を

 10月から消費税率が10%に引き上げられることになっています。政府は税率引き上げによる景気の落ち込みを避けるため、キャッシュレス決済へのポイント還元などあらゆる対策を打ち出していますが、多くの国民はいまだに景気回復の実感を持てずにいるのが実情ではないでしょうか。実はその要因の1つに、健康保険料の増大があることをご存じですか。

 健保連は4月22日に「2019年度健保組合予算早期集計結果」を発表しました。全健保組合の経常収支は986億円の赤字で、依然厳しい状況です。平均保険料率は前年度比0.011ポイント増の9.218%と12年連続で上昇し、過去最高を記録しました。

 この発表で注目されるのは、被保険者1人当たり年間保険料(事業主と原則折半)の推移です。現行の高齢者医療制度が導入される前年の2007年度は38万3612円でしたが、19年度には49万5732円と、12年間で11万2120円も増えているのです。

 皆さんの給料からは各種税金に加え、医療保険料、年金保険料、40歳以上であれば介護保険料が天引きされています。天引き額が増えれば手取り額は減ります。毎年昇給やベースアップはあるのに、なぜか手取り額が増えない原因の1つはここにあるのです。まさに“見えない増税”と言っても過言ではありません。

 この医療保険料が増える大きな要因は、高齢者医療費の多くを健保組合が負担(拠出)しているためで、その額は実に3兆4435億円(19年度)。医療費の支払いなどに充てる保険料に占める拠出金の割合は、45.4%と半分近くにのぼります。

 拠出金負担は高齢化に伴い増え続けており、特に2022年以降は、団塊の世代が後期高齢者(75歳以上)になり始めることなどから急増するとされています。

 健保組合・健保連が高齢者医療の負担構造の見直しと実効ある医療費適正化の早急な実施を求めている所以です。

 

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