お知らせ

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2019年05月01日
進む医療保険のICT マイナンバーカードを保険証に

 近年、アジア各国ではキャッシュレス決済が浸透し、街角の小店舗でもスマートフォンをかざしてバーコードで電子決済するのが当たり前の光景となっています。

 一方、わが国では今年に入ってからスマホによる電子決済のCMが目立ち始め、世間の耳目を引くようになったところです。東京五輪に向けて訪日外国人の増加が見込まれる中、今後急速に普及が進みそうです。

 実は国内で電子化が一番遅れているのは、医療保険の分野と言っても過言ではありません。韓国では1989年の国民皆保険の達成と並行して電子化も進み、医療保険に関する事務はほぼペーパーレスです。 

 わが国は1980年代に入り医療費の請求に必要なレセプトの電子化に向けた検討が始まりましたが、関係者間の調整が難航し、他の分野に遅れをとりました。直近の電子化の普及率は施設数ベースで89.5%(うちオンライン請求は53.0%)で、紙媒体がいまだに1割残っている状況です。特に歯科医療のオンライン請求は12.4%と遅れが目立ちます。

 今、医療保険分野の効率化に向けて注目されているのがマイナンバーカードです。カードの導入から3年ほどたちますが、普及率は1割強にとどまっています。政府はあらゆる面でマイナンバーを普及させ、ICT(情報通信技術)など先端技術を活用して生産性を高めたいとしています。そのため、今通常国会に提出した健康保険法の改正案の中に、オンラインで加入者資格が確認できるよう、マイナンバーカードを保険証として利用できる規定を盛り込みました。

 政府は行政手続きの簡素化や迅速化などによる社会コストの削減、国民がネット上で利用できる行政サービスなどのさらなる利便性を目指していますが、カードを保険証代わりに使えるようにするには、カードリーダーを導入する医療機関の経費の負担など課題も多く残ります。急速な電子化に向けた今後の動きから目が離せません。

 

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