お知らせ

お知らせ

2019年03月01日
高齢者中心から 全世代型の社会保障制度へ

 総務省が昨年末に発表した推計によると、今年の干支である“亥年”生まれの人は1055万人。総人口に占める割合は8.4%で、十二支の中で7番目に多いとのことです。さらに亥年生まれを出生年別にみると、1947年(今年の誕生日で72歳)が206万人と最も多く、1995年(同24歳)は124万人、2007年(同12歳)は108万人と、若い世代の減少傾向がはっきりと見て取れます。

 厚生労働省も同時期に2018年の人口動態統計の年間推計を公表しています。出生数は92万1千人、死亡数は136万9千人で、人口の自然減が44万8千人になると見込んでいます。日本の人口は05年に減少に転じていますが、40万人という大台を超えるのは初めてのことです。こうしたことからも、少産多死による人口減少が進む一方、少子化に拍車がかかっている実態がうかがわれます。

 安倍首相は「全世代型社会保障」の構築に向け、今後3年間で社会保障改革に集中して取り組むとしています。これまでの高齢者向けを中心とした給付から、生涯を通じて安心できる給付に改めるとともに、年齢でなく支払い能力に応じて社会全体を支える仕組みにするということです。

 政府は当面、高齢者の雇用拡大や疾病の予防・健康づくりを重点施策に掲げ、10月の消費税率引き上げ時には幼児教育・保育の無償化を実施する予定です。しかし、消費税率を10%に引き上げても、社会保障制度の持続・安定化には不十分です。

 高齢者人口がピークを迎えて現役世代が急減する2040年を見据え、消費税率10%超の引き上げを視野に入れた議論もすでに始まったところです。

 一方、制度を維持するためには負担と給付のバランスが重要ですが、高齢者の窓口負担や給付の見直しなどの議論は、足踏み状態にあります。しかし、3年間はあっという間です。1日も早く議論に着手することが求められます。

 

「無断転載を禁ずる」