お知らせ

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2022年01月01日
その治療、保険がききますか?

 最近街中にある接骨院や整骨院といった施術所において、「健康保険が使えます」といった看板・広告を多く見かけますが、今回はこういった施術所において柔道整復師が行う施術と健康保険との関係について説明します。

 こうした看板・広告などを見て、肩や腰が痛いとか重いと感じて施術を受ける人がいますが、文字通り健康保険(証)が使えるのは骨折・脱臼(応急の場合を除き医師の同意が必要)、打撲・捻挫・肉離れなどに限られています。単なる肩こりや筋肉疲労では健康保険(証)は使えません。

 法律上、これらの施術は療養費払いといって、本来ならば受診者が一旦全額を施術所に支払い、後で保険者に申請し自己負担分を差し引いた額を返還してもらう「償還払い」が原則です。歴史的な背景もあって受診者が申請書に署名することで、医療機関などに受診した時と同様、一部負担を払って残りを施術者が健保組合に請求する「受領委任払い」が特例的に行われてきました。

 近年、施術を行う柔道整復師は1994年の約2万6千人から2018年には約7万3千人と24年間で3倍弱で、整形外科医の同期間の1.4倍(約2万2千人)より増えています。また、水増し請求や架空請求など、健保組合への不正請求が17、18両年度で約3万8千件もあることが健保連の調査で明らかにされました。

 ここまで、接骨院の健康保険の適用について説明しましたが、次は「はり(鍼)きゅう(灸)・マッサージ」の施術を受ける際の注意です。

 はりきゅう・マッサージの場合、健康保険の給付対象となるのは、医師が認めた場合に限られ、初めて施術を受ける場合は、医師の同意書または診断書が必要です。継続して受ける場合は、6カ月に1度、必ず受診し医師の再同意が必要になります。

 はりきゅうで健康保険(証)が使えるのは、神経痛・リウマチ・頸腕症候群・五十肩・腰痛症・頸椎捻挫後遺症・その他類症疾患に限られます。また、医療機関で同じ疾病の治療を受けている場合は、健康保険(証)は使えません。

 マッサージの場合は、筋まひ・関節拘縮(こうしゅく)の症状がある場合のみです。単に疲労回復やリラックスのためのマッサージは健康保険の対象外ですのでご注意ください。

 接骨院の柔道整復師による保険適用となる施術の場合は、「受領委任払い」で施術所の窓口で3割相当額を支払うと説明しましたが、はりきゅう・マッサージの場合、健保組合の約8割が「償還払い」を採っており、いったん窓口で全額を支払い、後で自己負担分を差し引いた額を健保組合から戻してもらうこととなります。

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