お知らせ

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2021年01月01日
知っておきたい 健保のコト 保険給付が制限されるって何?

 健康保険法(以下、健保法)には、被保険者または被保険者であった人(被扶養者なども含む)が自己の故意の犯罪行為によって、または故意に給付事由(傷病)を生じさせたときは、当該給付事由に係る保険給付を行なわない(法第116条)など、給付制限の規定があります。

 これは健康保険の給付(医療費の支払いなど)が偶然的に発生する傷病について、相互に助け合うという目的から逸脱し、適正な運営を阻害し、その財政を危機に陥れるとの考えによるものです。ここでいう「犯罪行為」とは刑法に定める処罰行為のほか、法令・条例に定める規定に違反する処罰行為も含んでおり、給付事由と犯罪行為との間に因果関係が認められることが必要です。唯一、例外なのは自殺で、故意に基づく給付事由ですが、死亡は1回限りの絶対的な給付事由であることから、保険給付である埋葬料の支給が行われます。ただし、自殺未遂による傷病については、給付または傷病手当金は支給されません。 

 健保法にはそのほか、「被保険者が闘争、泥酔又は著しい不行跡によって給付事由を生じさせた時は、保険給付の全部または一部を行わないことができる」(法第117条)、「正当な理由がなく療養に関する(医師などの)指示に従わない者に対して保険給付の一部を制限できる」(法第119条)――などの規定があります。

 健保法が相互扶助の精神と相互の信頼に依って成り立っていることに思いをはせたいものです。

 

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