お知らせ

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2019年04月01日
市町村実施のがん検診 検査項目の有用性を国が検討

 国民の2人に1人が生涯にがんになり、3人に1人ががんで亡くなるといわれています。厚生労働省はこのほど、2016年にがんと診断された患者数が延べ99万5,132人と発表しました。内訳をみると、大腸がんが15万8,127人でトップ、次いで胃がん13万4,650人、肺がん12万5,454人、乳がん9万5,525人の順。男女別では男性が胃がん、前立腺がん、大腸がん、女性が乳がん、大腸がん、胃がんの順です。

 この数値は、16年から始まった「全国がん登録」に基づき初めて集計したもの。全ての病院と都道府県が指定した診療所は、患者をがんと診断した場合、必ず都道府県に報告しなければならず、全患者が登録される制度であるため、かなり精度の高い数字といえます。調査では、都道府県別や年齢階層別、部位別の患者数なども公表されており、今後、地域の実情に沿った効果的な予防対策や治療研究が進むと期待されています。

 がんへの関心が高まる一方、厚労省は市町村が住民を対象に行うがん検診について、死亡率の低減効果が不明な検査を推奨しないことを国の指針に盛り込む方向で検討しています。

 国は市町村に対し、胃(胃部X線検査か胃内視鏡検査、以下国の推奨する検査方法)、子宮頸部(細胞診)、肺(胸部X線検査)、乳房(マンモグラフィ)、大腸(便潜血検査)の5検査を推奨していますが、中には前立腺(PSA検査)や肝臓(エコー検査)、その他腫瘍マーカー検査を実施している市町村も多くあります。国は5つ以外の検査について、死亡率の低減効果が不明か、生命に影響しないがんの発見による治療の危険性や精密検査による合併症の発生など、利益よりも不利益が大きいとして推奨していません。

 ただし、個人で受ける人間ドックや各種がん検査まで否定しているわけではありません。重要なのはちまたにあふれる情報に踊らされず、各検査のメリット、デメリットを十分に理解した上で受診することです。

 

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